賃貸のオーナーになると言っても、良い事ばかりではありません。
ここでは賃貸に出すにあたり、家主様にご注意申し上げたい点を下記にまとめました。
一度、入居者が見つかり賃貸借契約を結んでしまうと、中々家主様側からの解約というのが難しくなります。
そこで、賃貸入居者と最初に結ぶ契約方式が重要となってきます。
この契約は現在の賃貸借契約の中で最もポピュラーな形となっております。
初回に契約期間を設けて(殆どが1年間です)その後は自動更新といったやり方です。
但し、こちらの契約は家主様側からの解約というのが難しく、例え、半年前に解約予告をしたとしても、入居者が納得する相当な正当事由が無い限り、家主様側からの解約ができない例が多く出ております。
将来的に売却等をお考えであれば、こちらの契約はお勧めできません。
この契約はある一定の期間を定めて、その期間が満了した場合、一旦契約を終了します。もし、入居者と家主様との間で引続き契約したい旨があった場合、改めて賃貸借契約を結ぶ(再契約)といったやり方で、戸建の契約に多く見られます。
この契約は期間を定めますので、期間が満了した場合、家主様から更新しない旨を伝えたとしても、問題ございません。ですので、転勤等で一定期間マンションを離れるが、何年か後にはまた戻って使用したい方にはこの契約をお勧めします。但し、こちらの契約は入居者にもリスクが生じる為、一般借契約と比べると、成約まで時間を要すという欠点がございます。
以上、2点の契約方式がございますので、賃貸に出される際は、よくご理解の上、弊社担当とお打合せください。
一棟物件では建物共用部分におけるメンテナンスが月々のランニングコストの主要部分を占めてきます。
定期清掃・各種設備(EV等)保守点検・共同電灯等がこれにあたります。
年単位でみると、貯水槽清掃・消防点検・配水管清掃等の実施も不可欠となります。
また、築年数が経過した建物であれば、外壁補修等のメンテナンスも必要となってまいります。
お部屋に付属されている設備品に関しては、当然家主様の持ち物となりますので、修理・交換に関しては家主様ご負担となります。
ですので、お引越の際は搬入した物品は極力、家主様にて搬出願います。
但し、エアコン・照明器具・カーテン等、入居者でも容易に用意できる設備品であれば、サービス設置品とすることもでき、特約にて修理・メンテナンスは入居者で行ってもらう方法もございます。
(但し、故障の際の撤去処分費用につきましては家主様負担となりますので、トラブル回避の為にも事前に取外しておく事をお勧めします。)
昨今、敷金が取り難い時代となっております。その理由といたしまして現状のお部屋探しをされているお客様は、入居時に掛かる費用をできるだけ抑えたいと考える方が多くなっており、また賃貸物件の供給過多により少しでも空室を減らしたい目的から、家賃も去る事ながら、敷金も減少傾向にあるのが実情です。
なお、敷金を大幅に下げた場合、オーナー様は退居時の内装費用等をどうしても心配されると思いますが、現在の敷金精算の流れは数年前と大幅に変化してきています。
平成12年に国土交通省が発行した「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」が記されましたが「敷金は本来、預り金であり退居時には入居者に返還すべきもの。退居後の内装費用は家賃に含まれる。」といった考えが根底にありますし、過去の訴訟においても判例がございます。
例え、敷金が取れたとしても、内装費用を入居者に負担させる事が、退居時の敷金精算でトラブルになるケースがございます。
現在、福岡では敷引(敷金から一定額を内装代として差引く)制度が定着しており、弊社もこの敷引制度を利用しておりますが、基本的には退居時の原状回復費用は家主様負担でその費用は家賃に含まれます。
この点を予め御理解くださいます様お願いいたします。
現状の福岡の不動産業界では、成約時にオーナー様が支払われる広告宣伝費(家賃の1ヶ月分)は必要不可欠の時代になっております。
お部屋とお客様をつなぐ広告媒体も、昔と違い多くの手段があり、またそれを行う不動産会社にも、新たに賃貸仲介を専門とする不動産会社等も数多く見受けられるようになりました。
その仲介専門の不動産会社は広告宣伝費を基にお部屋を雑誌に掲載し、入居の斡旋のみを行うという営業活動を行っているようです。
そのため弊社では、オーナー様からいただく広告宣伝費を、成約時に支払う約束で仲介専門業者に募集広告を依頼し、幅広い営業活動を展開しております。
現在の賃貸市場は既に述べましたように供給過剰現象が続き、空室率が高く、賃貸経営も厳しい状況が続いています。
こうした借手市場の中でいかに空室を減らしていくかが、これからの管理会社としての課題であります。
そうなれば、当然家賃の値引きや敷金の額を下げるといった方法も去る事ながら、古くなった設備のリフォームや新たな設備の投入など家主様の大切な資産を末永くお守りする為にも様々な御提案をさせていただきたいと思っております。
家主様のご理解とご協力をお願いいたします。